ゴビ砂漠と私 (4日目)


May 3, 2017/ Stormy -> Snow

 

寒さで目が覚めた。時計に手を伸ばし時刻を見ると、おおよそ起床の時間だったので、二度寝することなく起きることにした。寝袋から出て出発の用意をした。というのも、今日は朝食前後にゆったりと時間をとることが出来ないことがわかっていたからだ。今日のスケジュールは結構タイトであると同時に、何より朝食前に砂丘の頂上を目指すという極めてタフなミッションが私たちを待っていた。もちろん砂丘への登頂は絶対にこなせねばならないものではない。でも、ここまで来ておきながらあきらめるというのも違う気がした。過去にも砂山登りを他の砂漠で体験したことがあった。でも、ここKhongor(ホンゴール)の砂山はどこの砂丘とも違う気がした。こんなにも高い山を見たことはなかったし、事実700メートル程度あるらしかった。なお、この近くにある最も高い山で800メートルというから、登ろうとしているものがいかに高いかがわかる。事実山登りが好きな私でも、こと砂山で且つ砂嵐が吹きすさぶこのような過酷な環境下で登れる自信も確証も持ち合わせていなかった。猛烈な風は体温を奪い去り、一歩を踏み出した足はいとも簡単に砂に飲み込まれていった。何歩足を出しても全く進まないし、頂上に近づいている気もしないし、「登頂してやる!」という強い思いは砂とともにあっという間に崩れ去っていくのだった。そんな時、いつも勇気付けてくれたのは一緒に登場を目指す友人たちだったし、彼らの声援のおかげで無事砂山の天辺にたどり着くことが出来たのだった。頂上から見る景色は、今まで見てきた景色とは全く異質のものだった。モンゴルにこれたこと、このような過酷な試練に打ち勝てたことを天に感謝し、そして何よりつらいときに一緒にいてくれ精神的に支えてくれた友人をありがたく思った。

 

朝食後次の目的地であるYolyn Am(ヨーリン・アム)に向かう。天候はますます悪くなり、ついに目の前のものすら見える状況ではなくなった。Yolyn Amまでの道のりで、奇妙な形をした山を見ることも出来た。

 

Yolyn Amはヒゲワシ(ユーラシアでもっとも大きな猛禽)の口という名を意味する。この谷は長い期間をかけ水に浸食され出来たもので、10キロメートル以上の長さにも及ぶ。大きな岩山が谷を覆い隠し、絶え間なく冷たくそして新鮮な風が谷を通り抜けていく。どの土地よりも気温は低く、5月時点では分厚い氷が川を覆っていた。かつてはこれらの厚みを持った氷は全く解けることなかったらしいが、観光客の増加によりこの土地は踏み荒らされ、ついにはこの氷は溶けてしまうようになってしまったという。

頭上高くを回遊する大きな二羽の鳥がいた。きっとワシだろう。この土地でワシを見たものには幸せが訪れるという言い伝えがあるらしかったが、ここでも旅の神様は私たちに幸せを与えてくれたようだ。われわれの願いはきっといつかかなうことだろう。

 

ゲルの中には暖炉があり、われわれの体を温めてくれ、凍結寸前だった私たちの体は一気に救われた。

 

 旅程概要

1日目. Baga Gaziin Chuluu (small rocky formations)

2日目. Bayanzag (unique shaped trees and small flaming cliffs)

3日目. Khongoryn Els (Sand Dune)

4日目. Yol valley canyon

5日目. Dundgobi province

6日目. White Stupa and the way back to UB

旅の手配をしてくれたKhongor expeditionのレビューはこちら

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